左心耳閉鎖術:多角的アプローチ

心原性脳梗塞の主原因は心房細動(AF)で、血栓は左心耳に起因することが多い。僧帽弁疾患が背景にあるAFは治り難く、血栓のリスクも高いため、外科的に弁置換(形成)を行う際に左心耳の処置も同時に行う。一方、AFによる塞栓症の予防には、抗凝固薬を使用するが、投与患者の2~3%に何らかの出血をきたし、内服下でも脳梗塞を発症するケースも散見される。新たな脳梗塞予防の治療選択肢として、2019年9月より国内でもカテーテルで左心耳閉鎖が可能となり、左心耳の知識や治療法について多方面の専門家の先生方との連携や共有が非常に重要である。本セッションでは多角的な視点から左心耳閉鎖術のアプローチについて議論したいと考えている。