検査室で見逃したくない12誘導心電図

演 者 志賀 剛 東京慈恵会医科大学臨床薬理学講座

循環器疾患は緊急性が高く、初期判断による速やかな対応の遅れが生死に係わることがあります。必ずしも患者が緊急性を自覚して受診していなくても、軽微な変化が重症サインを示していることがあります。それを見逃すことは循環器医療の根幹に係わります。よって、この初動は、医師のみならず看護師、臨床検査技師、あるいは最初に対応する病院スタッフによるところが大きいのが事実です。とくに12誘導心電図は循環器疾患において最も情報が大きい診断ツールであり、医師よりも先に波形をみるのは臨床検査技師の方です。そこで気がつき、緊急対応ができるかどうか、チーム医療の一役を担っているメディカルプロフェッショナルの力ともいえます。われわれ医師もヒヤッとした経験を持っています。ここでは、そういった事例を含め、虚血性心疾患から不整脈まで「ハッとする、ヒヤッとする」12誘導心電図を勉強してみたいと思います。